書籍『ペットを病気にしない』の著者、本村伸子獣医師が2002年に開催したセミナーより、ワクチンに関する内容の要約です。 現在のワクチンプログラムは、仔犬・仔猫の時期に2〜3回混合ワクチンを接種。そして1歳になったら同じワクチンを接種し、それ以後は毎年ワクチンを接種。これが当たり前の様に、いやむしろ「私はちゃんとワクチンを受けさせています」といった飼い主としては常識の事のようになっています。しかし世界的な傾向としては、ワクチンをあまり接種しない方向性に向かっているのです。 1997年5月、アメリカのワクチンに関するシンポジウムでワクチンの接種の間隔は3年以上にすべきで、毎年の抗体チェックをして予防するという結論に至りました。アメリカでは2002年の半ばには新しいプログラムに沿ったワクチン接種が始まるようです。 1.ワクチンの副反応 薬には必ず副作用があると言われています。それが出るか出ないかは個人的に違いがありますが・・・人間の手で作られた化学薬物などの治療薬や病気を予防するためのワクチンは完全なものではありません。期待される反応の反面、マイナスの反応があることを忘れてはいけません。 2.ワクチン接種によってわかっている副反応