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犬の栄養と食事
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Vol.25 ペットフードの「添加物」
添加物の現状 
【パート-3 :消費者に望まれた添加物】


前回に引き続き、ペットフードに添加されている「添加物」についてのお話をしています。

ここでは、「着色料」「酸化防止剤」「保存料」「その他の添加物」を総称して「添加物」と考えます。

ホルマリン漬けのガムや身体に吸収されない合成カルシウム等の添加物が使用されていたり、過度の塩や砂糖の使われているおやつ類なども消化不良や嘔吐の原因になるとの指摘もあります。
また、タール色素黄色4号と安息香酸のように、一緒にとると喘息やジンマシンが起こりやすいという組み合せも知られていますが、まだまだ危険な添加物の相乗毒性は計り知れません。

お気づきになったと思いますが・・・。
そうなんです。
今まではペットの食餌に規制も基準も無いと言っていいほど、とても低い基準しかありませんでした。

ここで何故、製造メーカーは身体に良いとは思えない添加物や着色料をこんなにも使用するのか再度考えてみましょう。

一つは在庫として長期に持っていられる、遠くへ運べる、売れ残りを減らせるなど、製造メーカーの利点優先なのは明確です。
いわゆる 
4Dミート
(Dead:死んだ、 Dying:死にかけている、 Diseased:病気の、Disabled:けがをした) 
など、人間には使えない劣悪な状態の肉を使用して作ったペットフードに着色して製造しているメーカーもあるという報道がされたのも事実です。

そして知らず知らずに、我々消費者がそうさせていしまった原因もあります。

自然・天然食材の多くは、季節によって手に入れられる期間は限られています。
生き物である食材の色や形、大きさが異なるのも自然です。
また、栄養成分の含まれる量やバランスも原材料となる肉や野菜、穀類など、天然素材は産地や季節によって大きく異なります。
微妙に含まれる栄養バランスをいつでも同じである方が普通だという常識が、ビタミン類・ミネラル類・アミノ酸類などの栄養添加物を入れざるをえないのです。
商品である以上は、ある程度の成分を保証しなくてはならないというルールーがあるのも確かです。

でも、一番大きな影響力は消費者です。
バラつきを嫌い、許さない消費者に合わせることが良い製品を作るより優先してしまうのです。
バラつきに対しての消費者のクレームを無くしたい一心と、ラベル表示を安定させる必要が出てきてしまうのです。

本来なら、栄養成分が日によって、また季節によって、異なることも本当は大切な事なのです。
旬の食材に含まれる栄養素は豊富です。
身体が求める成分が季節によって異なれば、季節によって食材に含まれている成分量も変わるのが自然の摂理でもあります。
例えば、夏は暑く、身体は冷やしてくれる食べ物を望みます。
スイカは夏に水分が最も多く、身体から失われがちのカリウムやシトルニン、リコピンが豊富に含まれています。
年中スイカにカリウムやシトルニン、リコピンを同じ量だけ生成して欲しくても、日光量も少ない冬では栄養価が下がり、スイカすら採れなくなります。
それに、私達の身体もその様なスイカの栄養素は冬よりも夏に必要としています。

だから、皆さんも1年を通して同じものを望むのは、無理をしているのだと思ってください。

また、保存が必要な食べ物にしても、まっとうに作られたものを選んでください。
例えば、ドイツのソーセージの原材料は、肉と香辛料と塩くらいです。
羊の腸を丹念に掃除して詰めます。
大きさも色もバラバラ・・・。
マイスターは、伝統的な製法を崩してはいけないというおきてがあります。
ドイツ国内で流通する場合は、それでも十分保存に耐えられます。
もし長期保存する場合は、燻製にする保存方法もあります。
安全で古くから行われている製法の味はとってもナチュラルで美味しい!このナチュラルな肉の保存食を、世界中の人たちが食べたいと思うようになりました。
そして大量に常に食べたいから日本にも輸入したり、国内製造してみたり・・・。
日本はヨーロッパと比べると湿度が高く、ソーセージを腐らせない為、色がおかしいと言われない為に、発色剤・着色料・保存料などを入れるのは当たり前になってしまったのでしょう。

ドイツのマイスターは日本のソーセージを食べたら何と言うでしょう。
作り方や材料を知ったら?
まがい物でも安ければいい?
美味しければ何が入っていてもいいのでしょうか?
マイスターのような製造者のプライドは?
それでも、人間は選べるから自己責任とすればいいという人もいます。

でも、人間の管理で生きるコンパニオン・アニマルは何も知らずに、人間が加えた薬や毒を体内に取り込んでしまいます。
彼らは、ただ生きたいという純粋な本能だけで食餌を摂ります。
そう、信じた飼い主が入れ物に入れてくれた食べ物を喜んで食べます。

ほとんどのペットフードメーカーでは、日本で食品添加物として許可されている化学添加物が使用されているはずですが、長期に複数の添加物を摂取し続けた場合の弊害は知られていません。

となると、人間より身体の小さく繊細な犬や猫に本当に必要な栄養素のみを与えられるかは飼い主さん次第という事です。
そして、頭では理解している飼い主さんが多いはずです。
頑張って実行しないとなりませんね。
一人ひとりが受け身ではなく、自分から正しい情報を選択できるように勉強する必要があります。
保存方法をメーカーの添加物に頼らず、消費者が工夫すれば、そんな小細工をさせなくて済むものも多いのです。

ペットフードの歴史はまだ60〜80年ほどの浅いものです(犬が人類と暮らし始めたのは今から1万5,000年前とも言われています。猫はもっと最近です)。

動物達は自然の状態で食べて大丈夫かなど、食材の危険性を判断する能力を持っています。
でも、「腐る」の基準は人間の基準とは違う場合も多いです(発酵や熟成は腐るのとは違います)。
そして、腐っていない(保存料などの添加物で腐らせてないのとは違います)状態を新鮮で安全と認識します。

弊社(アン.)では、フード、おやつ、サプリメントは天然素材に出来るだけ手を加える回数を減らしたいと考えています。
極力または全く添加物を使わないようにすることをモットーに作られているものばかりを取り扱おうと努力しています。
理想を言えば、ワンちゃん、ネコちゃんの体内には自然に近い状態で取り入れて欲しいと・・・。

いくら原料が安全でも製造過程で添加物が入ることで、その動物に必要な栄養価は低くなってしまいます。
知られていない化学物質は体内で何をするか分かりません。
消化・代謝・解毒するのにも、多量の酵素を使用し相当なエネルギーを使うことになります。
身体に余計な負担をかけるのです。

アン.で取り扱う真面目に作られた「フード」「おやつ」「サプリメント」などの中には、色や形などにバラつきがあるものもあります。
それはある意味で安心をお届けしていると感じます。



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