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Vol.04 猫におけるアミノ酸代謝の特異性
雑食動物の犬に比べ、肉食動物である猫のアミノ酸代謝には特異な面が多くあります。
まず、犬・猫ともにアルギニンは必須ですが、猫のアルギニンの要求量は犬の2倍も多く、したがって猫はアルギニンの欠乏症が出やすくなります。アルギニン欠乏症とは要するにアンモニア中毒で、アルギニン不足によって尿素サイクルが不活発化する事に起因します。アルギニンが多く含まれる食べ物は、肉類(特に子牛や鶏)です。
猫にはタウリン欠乏症も生じます。
猫におけるタウリン要求量はドライフード0.1%、缶詰0.2%(成猫の維持)です。猫におけるタウリン欠乏症は雌の場合生殖機能障害、子猫の場合は発育障害、網膜の変性、心筋肥大などで、タウリンを補強していないドッグフードや手作り食を与えている猫に生じやすいです。犬にとってはタウリンが必須であるという証拠はありませんが、条件によっては必須になる可能性が示唆されています。アメリカンコッカースパニエルやゴールデンレトリーバーの心筋肥大は、血漿や心筋タウリン濃度の低下と関連付けられています。タウリンが多く含まれている食べ物は、魚介類です。
キャットフードが作られた当初はタウリンが少なく、病気になった猫も多かったようです。その原因が分かり現在のキャットフードにはタウリンが強化されています。
ドッグフードとキャットフードの違いはこのタウリンの量も大きな点だと言えますね。この事からも猫にドッグフードを与え続けると猫は病気になりますので、必ずキャットフードを食べさるようにして下さい。手作り食をされている方もタウリンには気をつけて不足しないようにしてあげて下さい。
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