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犬のしつけ
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Vol.01 犬の義務教育
BH(同伴犬訓練試験)
犬の先進国であるドイツには、BH(ベーハー)という同伴犬訓練試験制度があります。この試験は合格するとドイツ国内で課せられる犬の飼有税(ドイツでは犬を飼うと税金を払う義務があります)が、8割〜9割減税されます。しかも多くの公園で、ノーリードで自由に遊ばせる事のできる権利も持っています。
最近ですが、こうしたドイツの試験を見習って日本でもBH(同伴犬訓練試験)が行われるようになりました。 BH(同伴犬訓練試験)は、特別高度なことを要求するわけではありません。脚側行進(犬が飼主の横について一緒に歩く)や、犬を放した状態でのコントロール(呼んだら飼主のもとに駆け寄る)など、人に迷惑をかけないような犬にすることを目的としたものです。

確かにヨーロッパの犬事情は進んでいます。犬を連れてお店の中へも入れますので一緒に買い物が出来ます。ホテルは勿論盲導犬のような働く犬ではなくても入れます。レストランやカフェでは飼主の足元でおとなしくして待っています。
しかし日本ではどうでしょうか。お店の中へはほとんど入れませんね。入室お断りになっています。しかも盲導犬ですら入れないホテルやレストランも多いのが現状です。日本はヨーロッパに比べ、大変遅れています。

ドイツでは犬を飼い始めるとほとんどの飼主は犬の近くにあるクラブハウス(犬をトレーニングするところ)へと通い、そこでトレーニングディレクターによる指導を受け正しい犬との接し方や訓練方法を学びます。
勿論犬の種類や体の大きさは問いません。このBH取得後、飼主によってはこれらの訓練を踏まえて、次のステップ(ドッグスポーツ)へと進みます。このBHを取得していないとドッグスポーツ(アジリティーやIPOなど)を行うことはできないのです。

犬の義務教育
2001年1月からJKC(社団法人 ジャパンケンネルクラブ)では、BH(同伴犬訓練試験)を導入し実施しております。ただ、JKCではBHを受験できるのは「本会登録犬」との条件がありますので、BHを受けられない犬も当然出てきます。そこでもう1つ、私がお勧めしたいのが【犬の社会化認定試験 チームテスト】というものです。
このチームテストは NPO法人 犬の総合教育社会化推進機構(OPDES オプデス)が主催しているものでBHを基本として作られた内容です。
『チーム』とは飼主と犬を意味します。
NPO法人 犬の総合教育社会化推進機構(OPDESオプデス)ホームページ

「犬の飼主が一緒に暮らすその犬に義務教育を行うこと」が目的で、OPDESの理念である「命ある全ての犬に教育を」に基づき、血統書のあるなしに関わらす、ずべての犬種およびすべての大きさの犬が受験できます。そしてこのチームテストは飼主以外の人が代理で受験することは出来ません。したがって訓練士に犬の訓練を任せていては取れない資格です。飼主のあなたが一緒に勉強する必要があります。

試験内容
この試験はAセクション(基本的な服従訓練)とBセクション(さまざまま状況下での服従訓練)からなります。Aに合格しないとBへは進めません。

『Aセクションの内容』
基本的な服従訓練になりますので、一緒に歩いたり、駆け足をしたり、ゆっくり歩いたりと速度を変えても飼主の横を喜んで歩くようにします。その他、「マテ」の合図で飼主が離れてもそこで待ち、「コイ」の合図で飼主の元へ駆け寄るなどの内容です。この「マテ」ですが、例え飼主の姿が見えなくなってもそこで待つ必要があります。この一連の内容を【紐あり】と【紐なし】の両方で行います。

『Bセクションの内容』
注目したいのはこのBセクションの内容です。このBでは日常起こりうる状況を想定して試験を行います。
試験はその時の周りの状況にもよりますが、飼主と犬が一緒に歩いているところに人が通りますが、その時に動じずに飼主に注目していられるかどうかが重要です。 通行人だけではなく、ジョギングをしている人が後ろから走りすぎたり、自転車に乗っている人、バイクや車などが通りすぐぎたり、急にクラクションが鳴ったりしても驚かずに平静でいられるかどうかの試験です。他の人に触られたり、人ごみの中を歩いたりと日常起こりうる状況を想定された試験内容になっています。

その他全試験中、あるいは試験会場(駐車場などその近辺も含む)において、犬の社会化認定試験に参加する者として相応しくない行動(犬の排便をそのままにしておく、犬に対する度を超えた体罰、他の犬に噛み付くなど)を飼主あるいは受験犬が行ったことを審査員が確認した場合、その犬の試験は中止され、不合格となります。犬の各動作は原則として飼主の声による命令だけで行わなければなりません。(身体的にそのことが困難な方は手による合図等もで構いません)
「犬の飼主が一緒に暮らすその犬に義務教育を行うこと」
この、犬の義務教育はとても重要だと私は思います。

犬が小型犬で小さいからとか、室内犬だから訓練は必要ないということは決してありません。人間社会で生活をしていく、つまり犬の飼主になった時点で飼主として犬に義務教育を受けさせる必要があります。可愛くて衝動買いをしてもいいです。何も考えずに飼ってしまってもいいです。しかし、犬が家に来たその日から犬の飼主はあなたですから、飼主としての責任を果たしてください。

訓練士さんに任せていてはこのチームテストは受けられません。初めて犬を迎え入れる時には誰もが分からないことばかりだと思います。是非犬と一緒に勉強し、チームテストを受けてみてはいかがでしょうか。犬とのコミュニケーションがとれ、犬との生活がより一層密になり、楽しくなることは間違いありません。

チームテストの事でご質問などありましたらお気軽にお問合せ下さい。
こちらのHPも参考にして下さい。

NPO法人 犬の総合教育社会化推進機構(OPDESオプデス)ホームページ

こちらのしつけ教室に参加したり、わからない事はこちらの訓練士さんにご相談されてみてはいかがでしょうか。

是非、チームテストを受ける事をお勧めします。


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